湯河原の「くすりと健康相談薬局」トキワ薬局のHPをご覧いただきまして
ありがとうございます。
前回は体の「冷え」に注目し、体を温める飲み物や食べ物をご紹介させて頂きました。
今回は栄養素や運動、入浴や漢方の面から「温める」というお話をしていきたいと思います。
◎「温める」栄養素を意識的に摂取してポカポカになりましょう!-湯河原のトキワ薬局-
体を温めるには、外側からだけでなく内側からも温めてあげると効果的です。
食品に含まれている栄養素の中には、摂取するだけで温めてくれる物や相乗効果によって熱の発生を助けてくれるものなどがあります。
バランス良く栄養素を取り入れて、効果的に体を温めましょう。
栄養素が多く含まれている食品もあわせてご紹介しますので、今日の献立の材料に取り入れてみてはいかがでしょうか?
〈カラダを温めるサポートをする栄養素〉
・ビタミンB…糖質、たんぱく質、脂質をエネルギーに変えるために必要です。また、筋肉を作るためにも重要な栄養素です。
貧血で血液が少なくなることでも、冷え性は起こります。
ビタミンBを鉄分と一緒に摂取することで、造血に必要な栄養や酸素と一緒に熱を体の隅々まで行き渡らせることが出来ます。
(含まれる食品:豚肉・レバー類・魚介類など)
・タンパク質…食べ物を消化・吸収する時にエネルギーを熱に変えて消費する、食事誘導性熱産生(DIT=Diet Induced Thermogenesis)により体を温めることができます。
食べた物がどれくらい熱に変わるかを比較すると、タンパク質は30%、炭水化物10%、脂肪で3~4%くらいと言われています。
またタンパク質は、筋肉やホルモンの原料になりますので、特に体内で構成できない必須アミノ酸を含む良質のタンパク質を積極的に摂取しましょう。
(含まれる食品:大豆製品、乳製品、肉、魚など)
・ビタミンE…血行を良くしたり、女性ホルモンのバランスを調整する働きがあります。
(含まれる食品:ナッツ類、アボガド、うなぎなど)
・ビタミンC…貧血を起こしにくくしたり、細い血管の働きを維持する効果があります。
ストレスやタバコで多く消費されるので、心当たりのある方は必要量(一日50mg)より多く摂取するのがオススメです。
(含まれる食品:柑橘類・緑黄野菜など)
〈血流を良くするために効果的な栄養素〉
冷え性の中でも、手足が特に冷たくなってしまう末端冷え性の方には、血流を良くする成分が効果的です。
・ビタミンE…抗酸化作用により、血液中の脂質の酸化を防ぎます。この働きから悪玉コレステロールを減らして血流を良くし、体を暖めやすくします。ビタミンCと一緒に摂る事で、より効果が高くなるとされます。
(含まれる食品:ナッツ類・うなぎなど)
・オメガ3系脂肪酸…DHA・EPA・α‐リノレン酸はオメガ3系脂肪酸として血液サラサラ効果があるとされ、末端の冷え性にも有効な成分です。DHAよりEPAの方が、より血液サラサラ効果があるとされています。
(含まれる食品:青魚・亜麻仁油など)
・ナットウキナーゼ…納豆だけに含まれる酵素であり、血流を良くするサポートをします。1日の推奨量は2000FUとされています。ただし、ワーファリンなどの抗凝固薬などを処方されている方には納豆が厳禁とされていますので注意しましょう。
(含まれる食品:納豆のみ)
・シトルリン…シトルリンは、血管を拡張する事で血行を良くする効果が期待されます。手足の先の温度を上げ、その温度を継続する働きがあるとされています。また浮腫みにも有効です。
(含まれる食品:スイカ・メロン・キュウリ等のウリ科の植物)
・アルギニン…アミノ酸の一つで、血管を拡張し血流を良くするサポートをします。また、筋肉を作るためにも必要な成分であるため、冷え性の場合は積極的に摂ってほしい栄養素です。
(含まれる食品:大豆・大豆製品、肉類・魚介類など)
また、精製されたものはビタミンやミネラルが少ないことが多いので白砂糖より黒砂糖、白米より玄米など「白より茶色」の食べ物をとるように心がけましょう。
味では、塩や醤油を使った塩辛さを感じるものが体を温め、酢を使った酸っぱさを感じるものや化学調味料を使ったものが体を冷やすということが分かっています。調理の際は、素材だけではなく調味料にも気を配ると更に効果的です。
体を温めるための栄養素の一部をご紹介しましたが、なかなか食事で全てを取り入れることは難しいという方も多いと思います。
そんな方には健康食品やサプリメントを使って、補いきれない栄養素を効率的に取り入れる方法もおすすめです。
◎生活習慣や運動、入浴で内側から「温める」アプローチをしましょう!-湯河原のトキワ薬局-
生活習慣や運動は健康を保つだけでなく「冷え」にも大きく影響します。
寒くなり外に出るのも辛いという方も多いと思いますが、ご自宅や会社でも「温まる」運動が手軽にできますのでご紹介させて頂きます。
〈規則正しい睡眠〉
睡眠は人間の体を一定に保つのに重要なので、できるだけ規則正しい睡眠を心がけるようにしましょう。例えば寝る時間がまちまちでも、いつもと同じ時間に起きることも重要です。
眠かったら二度寝、お昼寝するのも良いでしょう。
睡眠を上手にコントロールして、体のリズムを一定に保つことが大切です。
〈運動〉
運動すると血流がよくなります。
1駅分歩いたり、階段を使う等ちょっと気をつけるだけでもだいぶ違います。また同じ体勢をとっていると血流が悪くなるので、1時間に一回は姿勢を変えるようにしましょう。足を組むクセのある人は、できるだけ組まないように気をつけましょう。
〈足の筋肉を動かす〉
肩幅に足を開いて、ゆっくりとした速さで行うスクワットがおすすめです。慣れないうちは10回くらいでも、かなりきついと思います。家事の合間や、会社であればトイレ等でぜひ挑戦してみてください!
スクワットはきつい!できる場所が無い!という方には、足を肩幅に開き、先立ちをして、ゆっくりとかかとを上げ下げする運動をお試しください。
〈肩甲骨体操〉
肩甲骨の周りには脂肪を燃やす働きを持つ褐色細胞が多くあり、刺激すると熱が発生して体が温まります。
①背筋を伸ばし、前習えで親指を立てた状態で肘を脇に付けたまま、息を吸いながらゆっくり腕を広げていきます。これ以上広がらないといったところで手のひらを上にし、さらに親指の方向に力を入れて息を止め5秒間静止します。
②今度はゆっくり息を吐きながら手のひらを元に戻し、合掌しながら息を最後まで吐き出し5秒以上静止します。これを3回繰り返します。
背中から肩にかけて温まるので、肩こりにも効果があります。
〈手のグーパー運動〉
手先指先の冷えには、グーパー運動が効果的です。
手でじゃんけんのグーパーを繰り返すだけで、自然にぽかぽかしてきます。
〈リンパマッサージ〉
足の血行が悪くなっている時は、リンパの流れも悪くなっています。リンパは血液と同じく、老廃物や余分な水分を排出するために必要な器官です。
手が冷えたりむくむ方…指・手のひら・腕
足の冷えやむくみがある方…足裏や足指・足首・ふくらはぎ
上記を重点的にマッサージしましょう。
〈手湯・足湯・入浴〉
手湯は疲労を和らげる効果があるとされています。
足湯は、足の血行だけでなく内臓の冷えにも効果が期待できます。
手湯も足湯も少し熱めのお湯を用意します。手湯を行った後で足湯をしても良いですが、同時に行うと冷えにくいです。足湯をする時は、出来るだけ深めの容器を用意してください。
手湯も足湯もアロマオイルなどを利用して、リラックスできる雰囲気を演出するのがおすすめ。10分から30分くらいまでが目安で、お湯が冷めたら継ぎ足してください。
手足が冷たくなるなどの体の不調には、漢方薬を使うこともおすすめですので、またご紹介させて頂きます。
「冷えは万病のもと」というように、冷えは不調のサインの一つです。
他の不調が隠れていることもありますので、気になる症状がある方は当薬局へご相談下さい。
トキワ薬局は、処方せん調剤だけでなく、一般医薬品、健康食品を通して、健康についての情報の発信や健康相談なども積極的に行っております。
冷えのお悩みや、漢方へのご質問などは、当薬局の薬剤師にお気軽にご相談下さい。
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