湯河原の「くすりと健康相談薬局」トキワ薬局のHPをご覧いただきまして
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また、ホームページ開設キャンペーンおよび年末年始感謝祭キャンペーンにご協力くださり、改めまして感謝申し上げます。
前回はお酒の飲み過ぎで起こる「二日酔い」についてご紹介いたしました。
今回は引き続きお酒と関係の深い「胃もたれ」についてお話させていただきます。
アルコールだけでなく、食べ過ぎやストレスなど誰にも原因が当てはまることが多い「胃もたれ」。
年末年始は食べたり飲んだりする機会が増えるだけでなく、不規則な生活になりがちです。
楽しく快適に毎日を過ごすための参考として、お読みいただければと思います。
◎年末年始は「胃もたれ」に用心しましょう!-湯河原のトキワ薬局-
胃もたれといっても、原因は様々です。
胃腸の強さも人により違いますが、胃に優しい生活習慣は健康にも良い影響を及ぼします。
胃の不調の原因や対策を知ることで、健康的で食事も美味しく楽しめる毎日を過ごしましょう。
〈胃もたれとは〉
胃もたれとは、食後や食間に「胃が重く感じる」「胃に食べ物が残っている」等の不快感を感じる症状のことをいい、げっぷを伴うことが多いです。
食べすぎ飲みすぎ、加齢やストレス、妊娠などの影響により、胃の運動や消化機能が低下することから、胃もたれが起こりやすくなります。
しかし慢性的に胃もたれを感じるようなときは、疾患が原因になっていることもあります。
〈胃もたれの原因〉
胃もたれには病気の場合と日常生活の場合といった、2つの原因に分けられます。
まずは日常的な原因に触れていきたいと思います。
病気が原因となる胃もたれについては、最後にご紹介いたしますので気になる症状がある方はご覧いただき、必要に応じて早めに受診しましょう。
①食べ過ぎや脂肪の多い食事
胃は食べた物を一定時間貯え、消化しやすい形に変えて小腸に送り出します。
しかし食べ過ぎると十分に消化できず、胃に留まる時間が長くなるため、胃もたれの症状が起こりやすくなります。
食べ物には、消化しやすいものと消化しにくいものがあります。
焼肉や揚げ物、天ぷら等の脂肪分の多い食事は、ご飯やパンなどの炭水化物に比べると消化に時間がかかりやすく、胃にかかる負担も大きいため胃もたれが起こりやすくなります。
また、空腹時にも胃粘膜が荒れることにより胃もたれが生じます。
②アルコールの飲みすぎ
アルコールの約20%は胃で吸収され、残りの80%ほどが小腸から体内に入ります。
アルコールを飲み過ぎると、胃酸から胃壁を守っている粘膜の働きの低下や血流障害が起きて、腹痛や嘔吐、吐血などの症状を起こすことがあります。
また小腸の消化・吸収する能力が低下して、下痢を起こしやすくなります。
体内に入ったアルコールは肝臓で代謝されますが、飲みすぎると代謝しきれずにアセトアルデヒドという物質が残り、こちらも二日酔いや胃もたれの原因となります。
③タバコ
喫煙は胃粘膜の毛細血管の酸素不足を招き、胃もたれの原因になります。
④加齢による胃の働きの低下
胃は主にぜん動運動(=波打つような動き)によって食べ物を消化し、小腸に送り出します。
ところが加齢に伴い、この働きが衰えると食べ物の消化に時間がかかり長く胃に留まることで、胃もたれが起こりやすくなります。
また加齢によって胃の粘膜を守る血流が弱くなることも、胃の不調を招く原因になります。
⑤ストレスによる自律神経への影響
ストレスは、胃や十二指腸の働きをコントロールしている自律神経を乱します。
自律神経が乱れると食べ物の消化や小腸へ送り出す働きが弱まり、胃もたれの原因になります。
⑥妊娠などの影響
妊娠初期に、急激なホルモンや代謝の変化やストレスなどにより、胃もたれや吐き気などの「つわり」を感じる人が多くいます。
子宮が大きくなってくると、胃への圧迫・ぜん動運動の低下により胃もたれを感じやすくなることもあります。
〈胃もたれの対処法〉
・食べすぎたとき
食べ過ぎてしまったときは、食後30分ほどゆっくり休みましょう。
苦しいからと急に体を動かすと、消化に必要な血液が内臓に十分行き渡りません。
また、脂っこい食事を食べ過ぎて胃もたれを感じた時には無理をせず、胃を休ませましょう。
香辛料・糖分・塩分・酸味・カフェインの多い食べ物は、胃酸の分泌を促してしまうので食べ過ぎたときには控えた方がいいでしょう。
・飲みすぎたとき
飲み過ぎで胃もたれが辛いときも、まずは胃を休ませましょう。
多量のアルコールで荒れた胃の粘膜を労わるためにも、食事はおかゆなどの消化のよいものを食べるようにするとよいでしょう。
・タバコをやめたいと思ったら
タバコは胃のみならず、全身の不調を引き起こしますので出来るだけ禁煙することが好ましいです。
最近では禁煙薬による効果的な方法もありますので、薬局で購入できる禁煙補助薬を使ったり、禁煙外来を受診してみるのもよいでしょう。
・胃のぜん動運動を促進してみる
胃もたれが気になるときは、お風呂でマッサージをしてみましょう。
湯船の中で両膝を立てて座り、口をあけて息をゆっくりと吐きながら指先で肋骨の下をもみこむと、ツボが刺激されて胃の機能回復が期待できます。
ご自身の体調を確認しながら、無理のないように行って下さい。
・市販薬を使う
食欲不振や食べすぎ飲みすぎによる胃痛、胃もたれ、胸やけ、腹部の膨満感などには処方せんが無くても買えるOTC胃腸薬を服用してみましょう。
また、ストレスからくる胃痛、下痢、のどのつかえ感などの胃腸の不具合には、神経性胃炎の効能のある胃腸薬や、最近では症状ごとに選べる新しいタイプの漢方処方の胃腸薬もあります。
年末年始に合わせて常備しておくと良いかもしれません。
ご自身に合った胃腸薬が分からない場合は、お気軽に薬剤師にご相談ください。
・胃もたれに効く食べ物を食べる
胃もたれしているときに食べると、症状を改善してくれる食べ物があります。
食事の際には是非取り入れてみてください。
①大根…大根に含まれるジアスターゼ、オキシダーゼ、カタラーゼという消化酵素が、胃にたまった食べ物の消化を助けてくれます。
②かぶ…かぶにもジアスターゼが含まれており、胃にたまった食べ物の消化を助けてくれます。
葉っぱの部分には、胃の粘膜を強くしてくれるβカロテンが含まれています。
③やまいも…やまいもにはジアスターゼのほかに、胃の粘膜を保護してくれるムチンという成分が含まれています。
④春菊…春菊には胃の粘膜を強くしてくれるβカロテンが含まれています。
独特な香りには、消化促進作用もあります。
また胃もたれしているときは消化のよいものを摂るのも効果的です◎
食物繊維や脂肪分の少ない食べ物は、消化がしやすく胃への負担が軽いのでオススメです。
・穀物類…お粥・うどん・食パン
・魚介類…白身魚(たら・かれい・鯛など)
・肉類…ささみ、皮を取り除いた鶏肉、赤身肉
・大豆製品…豆腐・ひきわり納豆
・乳製品…牛乳・ヨーグルト
・野菜・果物類…ほうれん草・白菜・かぼちゃ・じゃがいも・バナナ・りんご
〈胃もたれの予防法〉
・規則正しい生活をする
不規則な生活や食事は胃に負担をかけるので、規則正しい時間に食事をとるようにしましょう。
十分な睡眠や規則正しい時間の食事は、胃を休めたりストレスを軽減できます。
食事は、よく噛み、腹八分目を心がけましょう。
動物性の脂質や脂っこい食事は、消化に時間がかかり胃に負担をかけますので、食べすぎないように気をつけましょう。
白身魚や豆腐などの大豆製品は、高タンパク低脂質なので積極的に取り入れていきたい食べ物です。
・食後に休息をとる
食べ物を消化するためには、多くの血液を内臓に送ることが必要です。
食後すぐの仕事、外出や入浴などで体を動かしてしまうと、消化に必要な血液が手足に流れてしまいます。
食後30分はゆっくりと休む習慣をつけましょう。
・ピロリ菌を除菌する
ピロリ菌とは、胃の強い酸の中で生息する細菌です。
このピロリ菌は胃酸から身を守るために、常にアンモニアを出し続けています。
ピロリ菌の出すアンモニアが、胃の粘膜を繰り返し傷つけることにより、慢性胃炎や胃もたれの原因になると考えられています。
誰にでも感染しているわけではなく、病院で検査をするとピロリ菌感染の有無がわかります。
感染が有った場合でも、病院で処方された薬を服用するだけで痛みもなく除去することができます。除菌をすると、慢性胃炎や胃潰瘍、十二指腸潰瘍、さらには胃がんを予防したり、潰瘍の再発を抑える効果も認められています。
・アルコールを飲みすぎない、禁煙する
アルコールや喫煙は、胃もたれや胃の不調だけでなく全身の不調にも関与していきます。
節度を守りながら楽しみましょう。
〈胃もたれしない外食のコツ〉
日々の忙しさから、外食が多いという人もいらっしゃるでしょう。
外食の場合でも、胃もたれしないための三カ条を守って、胃腸の健康を守りましょう。
第一条:丼ものだけの献立は避けて、野菜の小鉢などを1品追加する。
第二条:煮魚や野菜の煮物など、味付けが濃すぎず柔らかい食品をメインにする。
第三条:ゆっくりできるお店を選ぶ。
食べ過ぎや栄養の偏り、塩分や脂肪分の過剰摂取、早食いは胃もたれの元になります。
しっかりと噛んで食べられ、食後も適度に休憩できるようなお店を選びましょう。
〈胃もたれが良くならないとき〉
日常生活でできる対処法を試してみても症状がよくならない場合や、慢性的な胃もたれ、胸焼け・ゲップが酷い時には受診を検討しましょう。
症状の出方や下記の症状が現れたときの状況によっては、注意が必要なこともあります。
・胃もたれと同時に咳が出る
・胃を休ませても、キリキリと痛む状態が続く
・暴飲暴食などしていないのに胃が重く、食欲不振になっている
〈病気による胃もたれ〉
胃もたれは病気が原因となって起こっている場合があります。
心配な場合には早めに医師の診察を受けましょう。
・通常の胃もたれのような症状のほかに、口の中に酸っぱさや、げっぷ・胸やけ、飲み込みにくさ、みぞおちなどに痛みが出たりする…逆流性食道炎、食道裂孔ヘルニア、食道アカラシアなど
・食中や食後にズキズキした胃痛が現れたり、吐き気や嘔吐がある…胃潰瘍、十二指腸潰瘍など
・空腹時などに胃痛が頻発したり、吐き気がする…急性胃炎、慢性胃炎など
・胃の不快感や胸やけ、吐き気、体重の減少、黒っぽい色の便が出る…胃がんなど
・胃もたれや胃痛が続いたり不快感がある、すぐに満腹になり十分な量の食事が摂れない、みぞおちが痛む…機能性ディスペプシアなど
※以上の症例はあくまで参考となります。
診断は医師が行うものとなりますので、気になる方は早期に受診しましょう。
胃の不調は、放っておくと大きな病気に繋がってしまいます。
自身の生活習慣の改善や予防に努めたり、定期的に検査を受けることで早期に病気を発見できるようにしましょう。
トキワ薬局は、処方せん調剤だけでなく、一般医薬品、健康食品を通して、健康についての情報の発信や健康相談なども積極的に行っております。
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