湯河原の「くすりと健康相談薬局」トキワ薬局のHPをご覧いただきましてありがとうございます。
前回の「スプラウト」の記事はいかがでしたか?
今回は前回少しだけお話した「新型栄養失調」についてご紹介いたします。
老若男女、すべての年代の方に急増中の新型栄養失調。
思い当たる方は、これを機にご自身の食生活の見直しをしてみませんか?
◎その食生活は危険!?急増中の新型栄養失調をご紹介-湯河原のトキワ薬局-
新型栄養失調とは
新型栄養失調とは、食事の量・カロリー・エネルギーは足りているのに、特定の栄養が足りていない状態のこと。
“特定の栄養素”とは、タンパク質・ミネラル・ビタミン・食物繊維などを指します。
また通常の栄養失調とは違い、痩せ型から肥満型まで体型にも幅があるのも特徴です。
新型栄養失調の《原因》
新型栄養失調は、偏食が主な原因です。
しかし偏食にも、いくつかの種類があります。
生活スタイルや、年代によって大きく以下のように分類可能。
1.子どもに多い「好き嫌い」型の偏食
大人に比べて好き嫌いの多い子どもは、特に野菜の偏食を起こしやすいです。
野菜には、ミネラルや、ビタミン、食物繊維などが含まれています。
ジャガイモなどの炭水化物が多い野菜は、エネルギー源となりますが、エネルギー源として使うには、ビタミンやミネラルが必要。
ですからせっかく野菜を食べていても、偏食でバランスの取れていない食事では、摂取した栄養素を上手く活かせず、新型栄養失調に繋がるというわけです。
また野菜は、腸内環境を整えてくれる食物繊維を含んでいます。
腸は栄養を摂取して、体を健康に保つには欠かせない器官であるため、腸内環境は常に整えるよう心がけたいものです。
2.女性や高齢者に多い「ばかり食べ」型の偏食
女性は痩せたい気持ちから、無理な食事制限やダイエットにより、新型栄養失調に陥ることが多いと言われています。
カロリーや糖質が低いものばかりを食べたり、油分を徹底的に避けたりすると、タンパク質や脂質が不足し、結果的に代謝が落ちて新型栄養失調に繋がります。
ダイエットの反動から、極端に糖質や脂質の高いものを食べてしまうことも原因の1つです。
高齢者は食が細くなって、サッパリしたものを好むため食事が簡素になり、タンパク質や脂質不足に陥りやすくなります。
また動くのが大変だと、買い物の回数が減り、自宅に有る保存の効くものばかりを食べがちになることも原因といわれています。
3.多忙な30~50代の男性に多い「多忙型」の偏食
男性のみならず、多忙な方は食生活自体が偏りやすいといわれています。
朝食はコンビニのおにぎりやパン、昼食はカップラーメン、夕食は遅くに炭水化物や少なめの食事…そんな食生活を送っている方は意外と多いものです。
そんな食生活が習慣化していくと、炭水化物は十分摂れても、ミネラル・ビタミン・食物繊維が圧倒的に足りなくなっていきます。
栄養素が足りず、体の代謝が落ちると、新型栄養失調や老化などへ繋がっていく結果に。
くわえて腸内環境が荒れやすくなるため、自律神経が乱れ、十分な休息が取れない毎日を過ごすこととなってしまいます…。
4.外食やインスタント食品などの利用過多
現代の日本では、外食や、冷凍食品、惣菜、コンビニ弁当など便利で美味しい食事が充実しています。
これらは食品添加物や、糖分、カロリーなどが多い反面で、栄養素が少ない場合もあります。
適度な利用であれば問題有りませんが、なるべく自炊などで栄養バランスに気をつけたいものです。
新型栄養失調の《症状》
新型栄養失調になると、様々な症状が現れるだけでなく、病気の原因にも繋がります。
特に高齢者の方は、影響を受けやすく病状が進行しやすいともいわれています。
ただし若い世代でも、新型栄養失調によって老化が進んでいるため、過信はいけません。
【新型栄養失調の主な症状】
①タンパク質が不足している場合
・代謝や体力が落ちる
・痩せにくくなる
・抜け毛、髪にハリやコシがなくなる
・むくみ
・集中力がなくなる
・肌のハリやツヤがなくなる など
②ビタミン・ミネラルが不足している場合
・脂肪がつきやすくなる
・動悸や息切れがする
・疲れやすくなる
・不眠や慢性的な寝不足
・肌荒れしやすくなる
・免疫力が落ちて風邪や病気にかかりやすくなる
・むくみ
・ふらつき
・めまい など
★新型栄養失調が原因の1つといわれる疾患
・脳出血
・動脈硬化
・高血圧
・ガン など
以上の症状はあくまで一例です。
これらの症状があらわれると、精神的にも落ち込みやすくなります。
食事に意識が行きにくくなり、余計に症状が進んでしまう危険も。
まずは、症状の原因が食生活にあると気づくことが大切です。
新型栄養失調の《予防法》
1.バランスの良い食事
栄養バランスを意識して、質の良い食事を摂ることで栄養不足を予防できます。
・栄養価の高い旬の野菜や魚などを食べる
・新鮮な野菜を食べる
・色の濃い野菜を多く食べる
・主菜や副菜を大切にする
・簡単なトッピングで栄養バランスを補う
2.同じものばかりを食べない
体に良いものや彩り豊かなお料理でも、それだけを極端に食べると偏食に繋がってしまいます。
意識的に食事の内容に幅を持たせるようにしましょう。
・好きなものばかりではなく、意識的に色々なものを食べる
・体に良いものでも、極端に食べ続けないようにする
・惣菜や外食は、使っている野菜の種類が多いものを選ぶ
3.フルーツ・サプリ・健康食品などでミネラルやビタミンを補給する
フルーツはミネラルやビタミンを手軽に摂れるため、有効活用したいところです。
ただしフルーツでも補いきれない場合は、サプリや健康食品で栄養素を補うのがおすすめ。
サプリや健康食品は種類が多いため、薬剤師に相談するなどして効率よく選びましょう。
4.栄養バランスの良い献立を決めてみる
食べたいものを作るのではなく、栄養バランスを考えながら献立を決め、それに従って自炊してみましょう。
献立を決めると、足りない栄養素を摂取できるだけでなく、買い物回数が減るなど節約にも繋がります♪
自分に足りない栄養素がハッキリと分からない場合は、ご自身の食生活を書き出して確認するのも良いですよ。
【献立に取り入れたい栄養素】
・ビタミンB1…糖質をエネルギーに変える。(うなぎ・豚肉・豆類など)
・ビタミンA…皮膚・粘膜・眼などの健康を維持する。(卵・緑黄色野菜・レバーなど)
・鉄分…血液を作ったり酸素を全身に運ぶ。(牛肉・納豆・小松菜など)
・カルシウム…骨や、歯、筋肉などを作る。(乳製品・干しエビなど)
・食物繊維…腸を整え、老廃物の排出を促す。(ごぼう・オートミールなど)
食事の献立に悩む場合は、農林水産省が発表している「食事バランスガイド」を参考にしてみるのもおすすめです!
新型栄養失調は、誰にでもなりうる病気です。
偏った食生活は習慣化されやすく、長くなればなるほど、習慣を治すのも困難になります。
まずはご自身の食生活を確認し、改善すべき点の有無を知ることから始めましょう。
トキワ薬局は、処方せん調剤だけでなく、一般医薬品、健康食品を通して、健康についての情報の発信や健康相談なども積極的に行っております。
新型栄養失調に関するご相談や、サプリメントや健康食品などのご相談は、当薬局の薬剤師にお気軽にご相談ください。
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