湯河原の「くすりと健康相談薬局」トキワ薬局のHPをご覧いただきまして
ありがとうございます。
11月は昼夜の気温差が大きい日が増えますね。
「寒暖差疲労」という言葉があるように寒暖差は体調に大きな影響を与えます。
一日の気温差によって「自律神経」に乱れが生じて起こることが原因ですが、外出自粛による運動不足も手伝って例年以上に「寒暖差疲労」が気になるところです。
「疲労」という言葉がついていますが、実際には「倦怠感」が一番多いとも言われています。
寒さを実感することの多い11月ですが、その分、身体を動かすには適しています。
健康のために、紅葉狩も兼ねてお散歩を毎日の日課にしてみませんか?
体温を上げるには足腰の筋肉を動かすことが、最も身近で一番やり易い養生です。
では、今週も有益な健康情報をお伝えいたします。
◎10/31~11/6の健康情報をお届けします-湯河原のトキワ薬局-
先週の行政の動き (10月31日~11月6日)
▼11月4日 コロナ予防効果うたい茶の粉末販売か エステサロン経営者書類送検 TBSニュースより
「新型コロナウイルスの予防に効果がある」とうたい、茶の粉末を違法に販売したなどとして、エステサロン経営の女性が書類送検されました。
今年2月以降、大手インターネット通販で、コロナ予防に効果があるとうたった茶の粉末などを北海道の女性らにおよそ1万5000円で違法に販売したなどの疑いが持たれています。
女性は茶の粉末について、「コロナ感染拡大後にスリランカで作られた」「免疫力を高め、病気からの回復をサポートしてくれる」などと宣伝していました。
健康食品の健康被害情報(10/31~11/6) 国立健康栄養研究所HPより
▼「アシタバ(明日葉)、ハチジョウソウ (八丈草)」安全性:危険情報
・51歳女性 (日本) が、明日葉青汁を2年間、毎日摂取していたところ (摂取量不明) 、腹痛のため鎮痛剤を服用後、当日夜に発熱、紅斑の出現とその急速な拡大を認め、中毒疹と診断されたが、加療により改善した。
その2週間後より中止していた明日葉青汁を1週間、再摂取していたところ (摂取量不明) 、再燃し受診した。DLSTにおいて明日葉青汁が陽性を示した。(2012128964) 。
(2012128964) 日本皮膚科学会雑誌. 2011;121(14):3367.
▼LINK de DIET(10/31~11/6)より
①グリコーゲンは脂肪細胞の熱産生に関係している
グリコーゲン(※)は細胞のエネルギー貯蔵庫だが、褐色脂肪細胞では、熱産生の引き金の役割も果たしているようだ、という米国カリフォルニア大学サンディエゴ校からの研究報告。
筋肉や肝臓と異なり、脂肪細胞におけるグリコーゲンの役割は謎だったが、今回、研究チームは、グリコーゲンが脂肪細胞の単なるエネルギー貯蔵庫以上の働きを持つことを発見した。
脂肪細胞の褐色化(※)は、細胞がグリコーゲンを作り、そして分解するその能力に依存している、と研究チームは報告している。
これは、脂肪細胞で過剰な体重を燃焼させるために、グリコーゲン経路が必要であることを示唆している。
研究チームは、脂肪細胞のグリコーゲン代謝を調節することで、体重減少と代謝の健康の全体的な改善のための新しいアプローチが提供される可能性があることを示唆している。
https://www.nature.com/articles/s41586-021-04019-8
※グリコーゲン…エネルギーの代謝を行う物質
※脂肪細胞の褐色化…脂肪細胞には大きく分けると「白色脂肪細胞」と「褐色脂肪細胞」の2つに分かれる。白色脂肪細胞が褐色脂肪細胞へと変化すること。糖尿病や肥満への効果が期待されている。
a.白色脂肪細胞…余分なエネルギーを脂肪として溜め込む
b.褐色脂肪細胞…脂肪を燃焼させて熱産生する
②健康のためにお酒?たぶん意味がない
現時点で禁酒している者の死亡リスクの増加は、以前の飲酒や薬物、毎日の喫煙、全体的な健康状態の悪化など、他の因子によって主に説明される可能性がある、という独グライフスヴァルト大学からの研究報告。
先行研究では、アルコールを摂取しない者は、低から中程度の量のアルコールを摂取する者よりも死亡率が高いことが示唆されている。
今回の研究チームは、18-64歳の1996年から1997年の間に実施された標準化インタビューに参加したドイツ人成人4,028人のランダムサンプルのデータを使用し研究。
参加者のうち、447人(11.10%)は、ベースラインインタビューの前の12か月間アルコールを飲んでいなかった。
これら禁酒者のうち、405人(90.60%)は元アルコール摂取者や、以前にアルコール使用障害または危険なアルコール摂取者、毎日の喫煙、または自己評価の健康状態があまり良くないなど、その他の1つ以上の死亡率を高めるリスク因子を持っていた。
年齢、性別、喫煙を調整後、低から中程度のアルコール摂取者と比較して、1つ以上のリスク因子保有者のハザード比(※)は2.44だった。
それに対して、年齢、性別、喫煙を調整後、低から中程度のアルコール摂取者と比較して、生涯にわたってずっと禁酒を続けていた人(42人)のハザード比は1.64だった。
「この結果は、現在アルコールを控えている人々は、必ずしもアルコール摂取量が低から中程度の集団よりも生存期間が短いとは限らないという見解を支持している」と著者らは述べている。「調査結果は、健康上の理由で飲酒を推奨することに反対するものだ。」
https://journals.plos.org/plosmedicine/article?id=10.1371/journal.pmed.1003819
※ハザード比…簡単に言うと「危険度」
③「腸の漏れ」、ポリフェノールが豊富な食事で改善
腸壁の細胞同士のすき間が広がって腸の透過性が増大し、有毒な物質が体内に漏れ出すことで疾病を引き起こしてしまう「リーキーガット症候群」が、ポリフェノールを豊富に含む食生活によって改善できたという。
スペイン・バルセロナ大学が高齢者を対象に行った研究。
腸の透過性の増大の原因には、加齢・食物アレルギー・不耐性・不健康な食事などがある。
このような腸の変化よって、腸の完璧なバリア機能の低下が起こり、血液中に潜在的に有毒な物質が通過する引き金となり、糖尿病、心血管疾患、さらにはアルツハイマー病などの慢性疾患の発症に関連している。
本研究では60歳以上の人を対象に、ポリフェノールを豊富に含む食事、具体的には、リンゴ、ココア、ダークチョコレート、緑茶、クランベリー、オレンジ、またはザクロジュースを1日3回まで、8週間摂取してもらった。結果、腸内細菌叢に特定の変化を与えると腸透過性が改善されることが示されたという。
https://linkinghub.elsevier.com/retrieve/pii/S0261561421004167
先週の健康・健康食品関連情報(10月31日~11月6日)
大学・研究機関等公表資料より
▼メタボリックシンドロームに関わるリスク要因
非肥満者と肥満者の比較分析 (筑波大)
https://www.tsukuba.ac.jp/journal/medicine-health/20211101141500.html
日本人の特定健康診査データ(4万7172人、40~64歳)を用いて、非肥満者と肥満者それぞれについて、MetS構成因子(※)を複数保有するリスク要因を検討しました。
その結果、非肥満者および肥満者いずれも…
・加齢
・性別(男性)
・20歳時から10kg以上の体重増加
・喫煙
・歩行速度が遅いこと
・食べる速度が速いこと
・1日あたりの飲酒量が多いこと
これらが、MetS構成因子の複数保有に関わるリスク要因でした。
また、非肥満者は肥満者に比べ、加齢、男性、1日あたりの飲酒量が多いこと、20歳時から10kg以上の体重増加が、高リスク要因であることが示唆されました。
一方、定期的な運動の欠如は、肥満者でのみ、MetS構成因子の複数保有との関係を認めました。
※MetS構成因子…高血圧・高血糖・脂質異常を指す。
メタボリックシンドロームは、MetS構成因子を複数個持っている状態。
先週のトクホ・機能性表示食品情報(10月31日~11月6日)
▼特定保健用食品
11月4日 1件 許可
詳細は、
https://www.caa.go.jp/notice/assets/food_labeling_cms206_211104_1.pdf
▼機能性表示食品届出公表(10月31日~11月6日)
今週は公開無し
機能性表示食品の届出一覧は、情報検索のデータベースで確認できます。
https://www.fld.caa.go.jp/caaks/cssc01/
販売元の信用性や価格は大事ですが、購入の際は、よく吟味しましょう。
当薬局の健康食品は薬剤師が吟味して取り揃えております。いつでもご相談ください。
【店舗情報】
<トキワ薬局本店>
神奈川県足柄下郡湯河原町中央1丁目25−13 TEL:0465-62-3672
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