湯河原の「くすりと健康相談薬局」トキワ薬局のHPをご覧いただきまして
ありがとうございます。
いよいよ2021年もあと少しですね。
今年は東京オリンピックもありましたが、引き続き新型コロナ感染拡大の脅威が続く1年となりました。
来年は、明るいニュースが少しでも多い1年になることを願うばかりです。
それでは今回も健康情報をご紹介いたします。
◎12/12~12/25の健康情報をお届けします-湯河原のトキワ薬局-
▼「タウリン (2-アミノエタンスルホン酸)」安全性:危険情報
栄養ドリンク摂取後に軽度の蕁麻疹発症経験がある38歳男性 (日本) が、ランニング後にタウリン含有栄養ドリンクを1本摂取したところ、30分後に全身に蕁麻疹を生じ意識消失したため救急搬送された。
タウリンによるアナフィラキシーと診断された。
Journal of Environmental Dermatology and Cutaneous Allergology. 2016;10(4):466.
※栄養ドリンクの表示で「タウリン」という成分をご覧になったことがある方も多いと思います。
このタウリンは、主に疲労回復の役割で配合されており、肉類・乳製品・魚介類に多く含まれるアミノ酸の一種です。
一般的にタウリンは、500~2000mg/日程度の摂取が望ましいとされています。
栄養ドリンクは、偏った栄養を補う目的もありますが、必ずしも全ての成分が体に合うとは限りません。
あくまでサポート程度に利用し、過信することのないようにしましょう。
また栄養ドリンクには、アナフィラキシーショックやアレルギーの可能性があることを、心に留めおいて利用しましょう。
▼「グルコサミン」安全性:医薬品等との相互作用
心臓外科手術の既往歴がありワルファリンを服用中の79歳女性 (日本) が、グルコサミンを含有する健康食品を摂取したところ (摂取量、期間不明) 、プロトロンビン時間延長、硬膜下血腫、皮下血腫を生じた。
グルコサミンによるワルファリンの作用増強が原因と考えられた。
広島医学. 2016;69(11):760.
※ワルファリン(ワーファリン)とは、血液を固まりにくくする薬です。
「グルコサミン」という言葉をCMなどで聞いたことはありませんか?
動物の皮膚や軟骨などに含まれる成分で、関節の動きをなめらかにしたり、関節症の痛みを和らげたりする効果が期待されています。
加齢によって体内で作られにくくなってくる成分のため、サプリなどで補っている方も多いようです。
ただしグルコサミンとワルファリン(抗凝固薬)は、併用しないようにするのが無難です。
グルコサミンには、ワルファリンの作用を増強してしまう可能性があるためです。
▼コーヒーやお茶を飲むと、脳卒中や認知症の発生率が低下する?
コーヒーや紅茶の摂取は、脳卒中や認知症のリスク低下と関連付けられるようだ、という中国・天津医科大学による50-74歳の健常者を対象にした研究。
コーヒーの摂取は、脳卒中後の認知症のリスクの低下とも関連していたという。
解析の結果、1日に2-3杯のコーヒーまたは3-5杯の紅茶または4-6杯のコーヒーと紅茶を組み合わせて飲んだ人が、脳卒中や認知症の発生率が最も低かったことが明らかになった。
コーヒーと紅茶を飲まない人と比べて、1日に2-3杯のコーヒーと2-3杯の紅茶を飲んだ人は、脳卒中のリスクが32%低く、認知症のリスクが28%低かった。
さらに、コーヒーと紅茶を組み合わせて摂取することは、低い虚血性脳卒中と血管性認知症に関連していた。
https://journals.plos.org/plosmedicine/article?id=10.1371/journal.pmed.1003830
※前回カフェインの摂取が、動体視力の改善に役立つことをご紹介しました。
まだまだカフェインについては研究途中ですが、コーヒーや紅茶好きの方には朗報ですね。
ただし適正量を守り、摂り過ぎには注意しましょう。
▼コーヒーを飲むとアルツハイマー病のリスクが低下する?
コーヒーをたくさん飲むとアルツハイマー病を発症する可能性が低くなるかもしれない、という豪州エディスコーワン大学からの研究報告。
その結果、コーヒーの摂取量が多い高齢者は、認知機能の低下の可能性が低くなり、またその開始が遅くなることが明らかになった。
研究チームによれば、カフェインはこの結果に関連しているが、予備調査からカフェインがアルツハイマー病を遅らせる唯一の原因ではないかもしれないという。https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fnagi.2021.744872/full
▼植物ベースの食事は高齢者の認知障害のリスクを下げる?
野菜や果物が豊富な食事をたくさん摂取することは、高齢者の認知障害のリスクを軽減することに関連しているようだ、というスペイン・バルセロナ大学などからの研究報告。
ココア、コーヒー、マッシュルーム、赤ワインに由来する代謝物と、ポリフェノールが豊富な食品(リンゴ、ココア、緑茶、ブルーベリー、オレンジ、ザクロ)の微生物代謝、そして高齢者の認知障害という三者の間に、保護的な関連があることを発見した。
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/mnfr.202100606
※意識的に植物ベースの食品を取り入れるのもオススメです。
植物ベースの食品を意識すると、旬の食材にも敏感になり、食事がより楽しくなるかも?
▼歯と認知症の関連性が明らかに
男性では人との交流、女性では果物・野菜の摂取が大きく影響する (東北大)
https://www.tohoku.ac.jp/japanese/2021/12/press20211220-01-dementia.html
歯の喪失と認知症発症には、友人・知人との交流人数といった社会的な要因や、野菜や果物の摂取などの栄養に関する要因が関連していることが分かりました。
特に男性では、友人・知人との交流人数が口腔と認知症との関係を13.79%、女性では野菜や果物摂取が8.45%と、大きな役割を果たしていました。
歯をできるだけ残すことは、家族や友人との社会関係を維持することにもつながります。
また良好な栄養状態を通じて、認知症発症予防に寄与している可能性があります。
※歯は社会性の維持や、認知症予防にも良い効果をもたらす可能性があるということですね。
コロナで外出を控えている昨今ですが、老後のためにも歯の定期検診を欠かさずに行っておきたいものです。
▼ヒートショックや便秘の原因にも!冬の「かくれ脱水症状」にご注意
実は、冬は脱水症状になりやすい季節だと知っていますか?
脱水症状といえば、夏のイメージが強いという方も多いと思います。
しかし冬は、ゆっくりと気づかないうちに脱水症状になる「かくれ脱水」が多い季節。
夏とは違い、汗をかかず、喉が乾きにくいため、乾燥によって肌から水分を奪われても気づきにくいのです。
★かくれ脱水の原因
★こんな症状はかくれ脱水かも?
★かくれ脱水を防ぐには
①部屋の湿度調節をする
…加湿器などを部屋に置き、室内の湿度を50~60%に保つようにしましょう。
洗濯物や濡れタオルなどを干したりするのもオススメです。
②適度に換気する
…実は、室内より外の方が湿度が高いため、換気には室内の湿度を上げる効果があります。
またこまめな換気は、ウイルスなどの滞留を防いだり、リフレッシュや眠気覚ましにも有効なため、いいとこ取りの対処法と言えるでしょう。
③1日1.2リットル以上の水分摂取を確実に
…1日に1.2リットル以上の水分を摂らない場合、脱水症状の可能性が高くなります。
飲み物からの摂取はもちろん、スープやリゾットなど調理法を工夫したり、大根などの水分量が多い食材などもオススメです。
暖かい部屋で、ゆっくり過ごしたい人が多い年末年始。
健康的に楽しく過ごしたいなら、ぜひ意識してみてくださいね。
トキワ薬局では、健やかな生活をサポートできるよう、健康情報を発信したり、お客様へ健康に関する適切なアドバイスを行っております。
体の不調や健康食品、漢方などに関してお困りの際は、一度当薬局へお越しください。
気になる表示の見方なども、しっかりご説明させていただきます。
なお当薬局の健康食品は、薬剤師が吟味して取り揃えておりますので、いつでもご相談くださいませ。
【店舗情報】
<トキワ薬局本店>
神奈川県足柄下郡湯河原町中央1丁目25−13 TEL:0465-62-3672
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