湯河原の「くすりと健康相談薬局」トキワ薬局のHPをご覧いただきまして、ありがとうございます。
ロシアによるウクライナ侵攻で、家計への負担が増えた春となりました。
物価の高まりに対応すべく、より安価な食品を購入するという方も多いのではないでしょうか?
しかしながら、食品を選ぶ基準を値段だけにしてしまうと、知らないうちに体へ悪影響を及ぼすものを選んでいる場合も…。
そんなわけで今回は、「食品表示」などについてお話していきたいと思います。
食品を選ぶ基準の1つとして、参考にしてみてはいかがでしょうか。
◎健康への第一歩!食品表示を確認してみよう-湯河原のトキワ薬局-
▼食品表示法が改定!表示を明確化する一方で、添加物には懸念も…
①食品の原材料や原産地などの表示が変化
以前のコラムでもご紹介しました「食品表示」。
実はこの春、食品表示法が改定され、原材料・原産地や添加物などをより明確に表示することが定められました。
2022年4月1日〜完全移行の法律ですので、スーパーなどで並んでいる食品は、すでに対応されている物も多いでしょう。
なお、東京都独自の「東京都消費生活条例」の、食品表示の部分も一部改正されました。
◆「大切です!食品表示 食品表示法 食品表示基準手引編(令和4年3月改訂)」の掲載について
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/shokuhin/hyouji/kyouzai/files/tebiki_tougouban.pdf
◆「東京都消費生活条例に基づく食品表示Q&A」の一部改正について(令和4年3月改定)
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/shokuhin/hyouji/files/20220401_jourei_QA.pdf
・1番多く含まれる原材料が「生鮮食品」…その原材料の「産地」を表示する
・1番多く含まれる原材料が「加工食品」…その原材料の「製造地」を表示する
・輸入品は、今までどおり原産国(輸出国)の表示が必須
・レストランなどの外食、バラ売り(容器に入れず販売しているもの)、お店で調理された惣菜など、試供品などの不特定多数に無償で配布するものは、原料原産地の表示対象外
・国内で製造されたものは、「国内製造」または「(都道府県名や地名)製造」と表示できる
②「人工」「合成」の表記を禁止
「人工甘味料」や「合成保存料」などに見られる、「人工」「合成」表記を禁止。
例えば「甘味料」には、「人工甘味料」と「天然甘味料」があります。
しかし「天然甘味料の方が安全性が高い」など、消費者の間で人工・合成などとの優劣が誤解されることを防ぐ目的です。
③「無添加」表示を禁止
2022年4月製造分より、「無添加」や、目立つ場所への「○○(添加物名)不使用」の表記を禁止。
こちらも「無添加の方が体に良い」という誤解を防ぐ目的とされています。
また今まで、「無添加」の表記ルールが曖昧だったものを厳格にしたという側面もあります。
国が安全と定める添加物は、使用しても健康上問題がないとされています。
そのため、食品添加物の有無で消費者の購入意欲を左右したくないのでしょう。
しかしながら、食品添加物は医薬品のようにヒトへの臨床実験を行っていません。
海外では禁止されているのに、日本では使用可能な添加物もあります。
安全が危惧されている添加物を把握したり、食品表示についてアンテナを張るなどして、自分自身を守る必要があると言えるでしょう。
▼「マヌカ、ギョリュウバイ、ネズモドキ」安全性:危険情報
・花粉症の既往がある33歳男性 (日本) が、マヌカハニーキャンディーを摂取していたところ、口腔内の粘膜に水疱を生じ、口内痛や咽頭痛のため受診。
喉頭蓋の浮腫を認め、ウイルスまたは細菌感染による急性喉頭蓋炎の疑いで治療を受け改善したが、その後、就寝前にマヌカハニーキャンディーを再摂取したところ、翌朝に咽頭浮腫を生じて再受診。
マヌカハニーによる口腔アレルギー症候群が疑われたが、加療により改善しました。
・アレルギー性鼻炎の既往がある33歳女性 (日本) が、マヌカハニーキャンディーを摂取した後に口腔内の痛み、呼吸困難を生じて受診。
喉頭浮腫が認められ、急性喉頭炎で気道狭窄の危険性から緊急入院したが、加療により改善。
退院後、夜にマヌカハニーキャンディーを再摂取したところ、直後から口腔内の違和感、3時間後に呼吸困難を生じ、翌朝に救急搬送された。マヌカハニーによる口腔アレルギー症候群が疑われたが、加療により改善しました。
(喉頭. 2019;31(1):23-27.
マヌカハニーには、他のハチミツと同様に「ももやリンゴなどの花粉」が付着しています。
ですから、アレルギー体質の方・花粉症の方などには、アレルギー反応が生じる可能性もあるためご注意ください。
▼植物ベースのオメガ3は、心臓病のリスクを減らす可能性がある
植物に含まれるオメガ3脂肪酸であるα-リノレン酸(ALA)は、心臓の健康に役立ち、魚介類を食べない人の心臓病リスクを減らす可能性がある、という。(米国ペンシルベニア州立大学)
クルミやアマニなど、植物ベースの食品に含まれるALAの摂取によって、心血管疾患のリスクが10%低下し、致命的な冠動脈疾患のリスクは20%低下することを発見しました。
元々食事中のオメガ3量が少ない人がALAを食べた時に心臓に有益なだけでなく、魚介類など他の供給源からオメガ3を摂取していて血中濃度が高い人が、さらにALAを食べた時にも有効であり、ALAは他のオメガ3と相乗的に作用する可能性もあるといいます。
植物ベースのALAは、ほうれん草・ピーマン・納豆・バナナなどに含まれていることが有名です!
▼健康な生活習慣がアルツハイマー病のリスクを下げる
https://www.bmj.com/content/377/bmj-2021-068390
健康な生活習慣は、男女両方の平均余命の延長に関連し、その多くがアルツハイマー病に罹患することなく生きていたという報告。(米国ラッシュ大学など)
研究の結果、健康な生活習慣(適度の運動、知的活動、健康な食事)を持つ女性と男性の65歳における平均余命がそれぞれ24.2年と23.1年であることを発見しました。
それに対して、健康な生活習慣が少ない女性と男性では、平均余命はより短く、21.1年と17.4年だったといいます。
健康な生活習慣をもつ女性と男性がアルツハイマー病に罹患して過ごす長さは、残りの年の10.8%(2.6年)と6.1%(1.4年)で、対する健康な生活習慣が少ない女性と男性では、19.3%(4.1年)と12.0%(2.1年)。
また、85歳ではさらに違いが顕著であったということです。
健康な生活習慣は、長生きの秘訣なだけでなく、アルツハイマー病の予防効果も期待できるということですね。
健やかな老後を目指すなら、今から生活習慣を見直してみませんか?
生活習慣の改善について、過去のコラムはコチラからどうぞ!
▼睡眠不足は不健康な腹部脂肪を増加させる?
睡眠の不足と食べ物を自由に食べられる状況が組み合うと、カロリー摂取量が増加し、その結果、脂肪の蓄積、特に腹部内の不健康な脂肪が増加するようです。(米国メイヨークリニック)
研究の結果、睡眠不足時(4時間睡眠)は、1日300kcal多くカロリーを摂取し、たんぱく質を13%、脂肪を17%多く摂取したことが明らかになりました。
(人は起きている時間が長くても、身体活動はさほど増えず、代わりに食べる量だけが増えてしまう傾向にあることが分かっています。)
また寝不足の場合、カロリーだけでなく、皮下脂肪となるはずの脂肪が内蔵に蓄積されやすくなるという結果も判明。
睡眠不足は、通常睡眠時(9時間睡眠)と比較して、腹部総脂肪面積の9%の増加および内臓脂肪の11%の増加につながったそうです。
https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0735109722003102
内臓脂肪は、生活習慣病などのリスクを持っています。
睡眠不足によって、脂肪蓄積の優先が皮下脂肪から内臓脂肪へシフトすると、すぐには治りません。
長期的に睡眠時間を改善して、ようやく皮下脂肪へのシフトが可能になるようです。
夜勤など労働環境で、慢性的に寝不足が続いている場合、少しでも早く改善に取り組む必要があります。
いかがでしょうか?
今回は、食に関するお話をお送りいたしました。
健康的な食生活には、心を健やかにする効果もあります。
自分に合った食物を選び取り、今以上に健康的な食事を楽しんでみませんか?
トキワ薬局では、健やかな生活をサポートできるよう、健康情報を発信したり、お客様へ健康に関する適切なアドバイスを行っております。
体の不調や健康食品、漢方などに関してお困りの際は、一度当薬局へお越しください。
生活習慣の改善などのご提案もいたします!
なお当薬局の健康食品は、薬剤師が吟味して取り揃えておりますので、いつでもご相談くださいませ。
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