湯河原の「くすりと健康相談薬局」トキワ薬局のHPをご覧いただきまして、ありがとうございます。
神奈川でも肌寒い日が多くなってきました。
日照時間が減る秋から冬は、体内のリズムや自律神経が狂いやすく、寝不足などといった睡眠への影響が大きい季節です。
そこで今回は、睡眠不足が及ぼす健康への影響についてご紹介いたします。
「寝てもスッキリせず疲れが取れない」「どのくらい寝れば良いのか分からない」といった方も、ぜひご覧ください。
◎睡眠不足は不健康への第一歩!睡眠薬のデメリットをご存知ですか?-湯河原のトキワ薬局-
調剤で服薬指導をしていると薬物療法で「不眠症治療」をされている方の多くが、リスクや副作用について不安を訴えます。
医師は治療を目的に処方されているのですから、我々も患者様に不安を与えるような説明はしないよう心がけています。
ここでは最近のトピックを紹介しながら、睡眠薬のリスクや副作用についてご理解いただければと思います。
▼約10万人の日本人を追跡したデータから明らかになる
不眠症で睡眠薬を服用している人たちの死亡リスク (佐賀大)
https://www.saga-u.ac.jp/koho/press/2022101327942
2004年から2014年に実施された全国11エリアの調査データを用いて、睡眠薬を週1回以上定期的に服用している方の死亡リスクが高いことが明らかになりました。
調査結果では男性(60歳未満)で高い死亡リスクが示されており、薬物療法のリスクと利益を慎重に考えた上で、不眠症をコントロールする必要があると示唆しています。
睡眠薬を服用していない方と比較して、服用していた方では循環器系、神経系、損傷、中毒、および外的要因が関連する死亡がより多くみられました。
※「不眠症」…入眠障害・中途覚醒・早朝覚醒・熟眠障害などの睡眠問題が1ヶ月以上続き、日中に倦怠感・意欲低下・集中力低下・食欲低下などの不調が出現する病気。
つまり、上手く寝られなかったり、十分な睡眠を取っていないのに起きてしまうなどといった状態です。
引用 東京西川 睡眠白書
特に20〜30代の若い世代で不眠症の疑いが高くなっていますが、10代の半数に不眠症の疑いがあることにも驚きます。
また不眠症は認知症に繋がることも分かっています。
不眠症が疑われる場合は、どの世代であっても早めに対処するようにしましょう。
過去のコラムでは、不眠症対策や質の良い睡眠について詳しく紹介していますので、こちらもご覧ください。
2022.3.8 ◎睡眠と健康の関係とは?気になる健康食品情報もご紹介!-湯河原のトキワ薬局-
★睡眠薬には依存性や認知症リスク増加の報告あり!
睡眠薬で一時的に睡眠が取れても、環境やストレスなど寝不足の根本的な原因を解決しないことには不眠状態が解消されません。
今や市販薬としても販売されている睡眠薬は、効果を実感できる方がいる反面で、依存性などの大きなデメリットも存在するのです。
《睡眠薬のデメリット》
・依存性がある…長期使用しているうちに効かなくなり、用量や種類を変えて使うようになる。また「身体的依存」として、薬がきれると脳が自動的に薬を欲してしまいます。
急に薬を摂取しなくなると「離脱症状」が起こり、以前より酷い不眠(反跳性不眠)・イライラ・倦怠感・頭痛・抑うつなどに繋がります。
・認知症のリスク増加…「ベンゾジアゼピン系」の睡眠薬は、使用歴が長いほどアルツハイマー型の認知症になるリスクが高くなるという報告がされています。(Sophie Billioti de Gage氏による報告)
・転倒など怪我のリスク増加…睡眠薬には、「ボーッとする」「集中力の低下」などの副作用もあります。特に高齢者は転倒による骨折などの原因に繋がる場合もあります。
《睡眠薬使用中の方は定期的な見直しをしましょう》
睡眠薬はベンゾジアゼピン系を始め、数種類に分類されます。
また、作用時間によっても超短時間型、短時間型、中間型、長時間型に分類されます。
引用 全日本民医連HP
使用中の方は、定期的に使用量や種類を見直すことはもちろんのこと、使用自体も見直すことをおすすめします。
自身の判断で購入し使用している方は、一度薬剤師や医師にご相談し、正しい睡眠薬を使用しているかを確認しましょう。
ただし急に使用中止してしまうと反跳性不眠に繋がる場合があるため、使用を中止する前に必ず医師に相談してください。
また睡眠薬ではなく、快眠ホルモン「メラトニン」など、別方向からの睡眠へアプローチするのも良いでしょう。
過去のコラムでは、快眠ホルモン「メラトニン」の合成をサポートが期待されるアミノ酸「ALA」についても紹介しています。
2020.7.10◎快眠を促すホルモン「メラトニン」を分泌する方法!-湯河原のトキワ薬局-
ほかにもエネルギーや、血液、みずみずしい肌を保つなど、様々な効果が期待されているALAについて詳しく知りたい方は、当薬局の薬剤師にご相談くださいませ。
「質の良い睡眠のために、何をしたら良いのか分からない!」という方もいらっしゃると思います。
そんなときは、こちらのコラムをどうぞ。
筋トレや睡眠休養感など、質の良い睡眠にまつわるお話をご紹介しています。
また就寝前に飲酒する習慣がある方にも、見逃せない内容となっておりますので、ぜひご覧ください。
2022.3.8◎睡眠と健康の関係とは?気になる健康食品情報もご紹介!-湯河原のトキワ薬局-
なお睡眠不足が大人に多いのは、過去の話。
現在、睡眠不足は小学生など低年齢化しています。
▼女子は男子よりも睡眠不足、さらに精神的不健康との関連も高い
小4~高3(9,270人)の生活習慣調査で判明 (広島大)
https://www.hiroshima-u.ac.jp/news/73513
学齢が上がるにつれ、生活リズムの夜型化と睡眠時間の減少が顕著に。
引用 広島大学HP
高校3年生では1週間の平均睡眠時間が7時間9分と、日本人全体の平均より短いという結果になりました。
女子は男子に比べ、休日の朝に起きるのが遅く、平日5日間で合計1〜3時間程度の睡眠不足に陥っている可能性があります。
また女子は男子に比べ、睡眠不足や社会的時差ボケと、精神的不健康との関連が高いことも分かっています。
★理想的な睡眠時間は何時間?日本人は睡眠時間が特に短い!
下記は、厚生労働省などにより発表されている、快適な睡眠確保のために必要とされる時間です。
睡眠時間、睡眠パターンには個人差があるものの、まずはこちらを目標にして睡眠時間を確保することをオススメします。
厚生省「健康づくりのための睡眠指針2014」では、睡眠時間に関して
・自分にあった睡眠時間があり、8時間にこだわらない
・寝床で長く過ごしすぎると熟睡感が減る
・年齢を重ねると睡眠時間は短くなるのが普通
としています。
引用 厚生労働省HP
また日本人の睡眠時間は、世界と比べるとかなり少ないことがわかります。
上記は就労者の男女に対するグラフですが、日本は子どもも同じく睡眠時間が短い傾向。
女性は家事や育児、また日本人就労者の約2割が夜勤のある交代制で働いていることなどが睡眠時間の少ない要因となっているようです。
睡眠は、生活習慣病や肥満などにも大きく関連があることが分かっています。
将来の健康のため、毎日を充実して過ごすため、睡眠についてぜひ見直してみてください。
トキワ薬局では、健やかな生活をサポートできるよう、健康情報を発信したり、お客様へ健康に関する適切なアドバイスを行っております。
体の不調や睡眠に関する悩み、漢方などに関してお困りの際は、一度当薬局へお越しください。
なお当薬局の健康食品は、薬剤師が吟味して取り揃えておりますので、いつでもご相談くださいませ。
【店舗情報】
<トキワ薬局本店>
神奈川県足柄下郡湯河原町中央1丁目25−13 TEL:0465-62-3672
<トキワ薬局宮上店>
神奈川県足柄下郡湯河原町宮上50−7 TEL:0465-63-8103