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12月も約半分が過ぎ、いよいよ年の瀬が近づいてきました。
年末年始は生活が不規則になりがちな期間ですが、少し気をつけて生活するだけで、仕事初めの気分がとても違います。
そんなわけで今回は、年末年始に備えた健康情報第1弾として、「食事関連の話題」と気になる「暖房器具と健康への影響」についてお伝えいたします。
◎食べ過ぎ&暖房器具を健康面からチェック!冬を健康的に過ごすために①-湯河原のトキワ薬局-
▼年末年始は『食べ過ぎ』に注意!予防策を知っておきましょう
年末年始は、食生活や寝起きする時間が普段と違ってしまうのもありがちな話。
「わかってはいるけれど、年に1度のお楽しみ♪」という方も多くいらっしゃいます。
普段と変わらない規則正しい生活をするのが一番ではありますが、年に1度の楽しみという方のために『食べ過ぎ』の予防策や対処法をご紹介しましょう。
★食べ過ぎとはどういう状態?
実は『食べ過ぎ』の定義は様々です。
・必要摂取カロリー以上のカロリーを摂る
・体が1回で楽に処理できる量以上を食べる
・食後に胃痛や不快感、強い疲労感などがある
などですが、人それぞれライフスタイルや健康状態が違うため、食べすぎにあたる量や食事内容を数字で示すことはなかなか難しいものです。
今回は便宜上「食後に胃痛や不快感、強い疲労感などがある」という状態」を『食べ過ぎ』としてお話いたします。
★食べ過ぎを防ぐには?
予防策①睡眠を十分に摂る
睡眠不足の場合、翌朝空腹になりやすく、炭水化物や高カロリーの食事を欲しやすいということが明らかになっています。
適切な睡眠時間を摂り、健康的な朝食を心がけましょう。
予防策②完全な空腹状態になる前に適切な間食を摂る
お腹がすいた状態でお買い物に行くと、思わず買いすぎてしまうことはありませんか?
空腹時は自分が思う以上に食欲が強まり、「お腹がすいているから、これぐらい食べられそう」と、食事の量が増える場合があります。
引用 糖尿病ネットワークHP
また突然多量の食事を食べると、血糖値が一気に上昇し、エネルギーとして使われるべきブドウ糖が脂肪に置き換わるため、痩せにくさや高血糖の原因になります。
食欲を落ち着かせたり、血糖値をゆっくり上昇させるためにも、手軽な間食を食べておくと良いでしょう。
オススメはチーズやナッツ、野菜スティック、プロテインスムージーなどです。
特にタンパク質や食物繊維の含まれる食品を間食にすると、満腹感を感じる速度が早まることも分かっています。
なおプロテインに関しては、トキワ薬局の店頭でお話をさせていただいています。
手軽な間食やタンパク質補給として、気になる方はぜひ店頭にて気軽にお声掛けください。
タンパク質のお話については、以下のコラムでご紹介しています。
2022.11.30 ◎必須アミノ酸を大特集!あなたは足りていますか?-湯河原のトキワ薬局-
予防策③よく噛み、ながら食べをしない
テレビやスマホを観ながら食べていると、そちらに気を取られ、早食いしたり噛む回数が少なくなりがち。
実は、噛む回数と健康は密接な関係があります。
噛む回数が適切であれば、食後10〜15分で満腹中枢が作動しだします。
しかし、早食いすると満腹中枢の作動が遅れ、食べすぎの原因にもなってしまうのです。
またよく噛むことで、食後の消化速度も上がり、便秘の改善にも繋がります。
引用 全国健康保険協会HP
噛む回数を増やすには、回数制限(1口30回程度)を設けるより、自然と噛む回数が増える食事にするのがオススメ。
・食材を少し大きめに切る
・生で食べられる野菜の場合、茹で時間を少し短くする
などです。
噛む回数が適切に増えれば、食べすぎ防止だけでなく、肥満やシワなどへの美容効果も期待できます。
特に、あごの力や消化速度が落ちやすい高齢者の方は、少しずつ噛む回数を増やしてみてはいかがでしょうか?
以下のコラムでは、食べ過ぎによる「胃もたれ」についてお話しています。
胃もたれの原因は、食べすぎの他にも…?
食べすぎた後の対処法も詳しく紹介しておりますので、ぜひ一度ご覧ください。
2020.12.16 ◎年末年始は「胃もたれ」に用心しましょう!-湯河原のトキワ薬局-
▼健康的な食事には内容も大切!食事と健康に関する最新情報をお伝えします
★健康的な植物ベースの食事は、男性の大腸がんリスクの低下と関連
全粒穀物・野菜・マメ科植物などの健康的な植物性食品が豊富に、精製穀物・フルーツ ジュース・添加糖などの不健康な植物性食品が少ない植物ベースの食事をとることは、男性の大腸がんのリスクが低いことに関連しているようだ、という韓国の慶熙大学からの研究報告。
日系米国人男性の大腸がんのリスクは、1日あたりの健康的な植物性食品の摂取量が最も多い人は、最も少ない人よりも20%低かった。
また白人男性の中で、健康的な植物性食品を最も多く食べた人は、最も少ない量を食べた人よりも大腸がんのリスクが24%低かった。
https://bmcmedicine.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12916-022-02623-7
あくまで植物性食品をベースにするのであって、動物性食品を制限する意図ではありません。
しかし野菜不足が多いと言われている中で、野菜不足解消に野菜やフルーツのジュースを活用するよりは、食事内容を見直した方が良いかもしれません。
★ピーナッツ、ハーブ、スパイスは腸内細菌叢にプラスの影響を与える可能性
ペンシルベニア州立大学の新しい研究によると、1日に約1オンス(28g)のピーナッツまたは小さじ 1杯程度のハーブとスパイスを食事に加えると、全体的な健康の指標である腸内細菌の組成に影響を与える可能性があるようだ。とのこと。
『The Journal of Nutrition』誌に掲載されたハーブとスパイスの研究では、研究チームは、心血管疾患のリスクがある参加者を対象に、シナモン、ジンジャー、クミン、ターメリック、ローズマリー、オレガノ、バジル、タイムなどのハーブとスパイスのブレンドを、管理された食事に追加することの影響を分析した。
4週間の終わりに、参加者は、特に中用量および高用量のハーブとスパイスで、Ruminococcaceae(腸内細菌の一種)の増加を含む腸内細菌の多様性の増加を示した。
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0261561422002904#
https://academic.oup.com/jn/article/152/11/2461/6687807
腸内環境が良好であることは、健康状態を良くすることに繋がります。
以下のコラムでは、腸内環境へのサポートができる腸内細菌である「乳酸菌」と「ビフィズス菌」についてご紹介しています。
腸内環境について気になる方は、こちらもぜひご覧ください。
2022.6.20 ◎違法成分にご注意!健康的な成分の乳酸菌・ビフィズス菌とは?-湯河原のトキワ薬局-
▼暖房器具で脱水症状!?健康的に使用するために
寒くなり、多くの家庭で暖房器具の使用を始めていると思います。
冬には欠かせない暖房器具は、便利な半面で健康状態への影響を及ぼす場合も。
★暖房器具による健康への影響
①脱水症状
冬場は、空気が乾燥し湿度が下がります。
そこにエアコンなどの暖房器具を使用することで、低かった湿度がさらに下がります。
乾燥し湿度の低い環境下では、皮膚や呼気などから体内の水分が失われていきます。(不感蒸泄)
夏場は汗をかくので水分摂取を意識しやすいのですが、冬は汗をかきにくく、喉が渇かないので水分摂取を意識しにくく、知らないうちに体の水分が失われやすいのです。
冬の脱水症状を防ぐには…
・室内の湿度を50〜60%にしておく(加湿器や濡れたタオルなどを利用)
・就寝前にコップ1杯の水を摂取する
・こまめな水分補給
などを心がけましょう。
②低温やけど
湯たんぽ、カイロ、ホットカーペット、こたつなどは、心地よい暖かさを感じる暖房器具です。
しかしここで気をつけたいのが、低温やけどです。
同じ場所に熱が当たり続けると起こる低温やけどは、高温での火傷とは違い、すぐに対処できず気づかないうちに火傷するため、後から重症化しやすいのが特徴です。
特に高齢者は知覚が鈍っていることも多く、冬場は低温やけどの患者さんが増えています。
湯たんぽやカイロは、就寝時には布団から取り出したりするなどして、長時間直接触れないようにしましょう。
また低温やけどが疑われる場合は、自己判断せずすぐに受診してください。
③乾燥に伴う疾患リスク
暖房器具による乾燥は、粘膜などの乾燥を引き起こし疾患の原因になる場合もあります。
・肌の乾燥…湿疹・かゆみ・腫れなど
・目の乾燥…ドライアイ・眼精疲労・角膜が傷つくなど
・口や喉の乾燥…風邪・インフルエンザなど感染症リスクの上昇
エアコンだけでなく、こたつや電気ストーブなどの暖房器具でも空気の乾燥は起こります。
予防策は①脱水症状の場合と同じく、湿度のコントロールです。
できれば室内に湿度計(室温も同時に確認できるものが望ましい)を置き、こまめに湿度を確認しましょう。
★健康面から見た暖房器具を使うメリットとは?
「光熱費が高いから」「火事が怖いから」「健康に悪そうだから」
このような理由で、冬に暖房器具を使うことをためらっている方はいませんか?
健康面から考えると、冬には適切な範囲で暖房器具を使った方がいいでしょう。
理由①ヒートショックの防止
ヒートショックとは、急激な温度変化により血圧が大きく上下して起こる健康被害です。
冬の時期で特に多いのが、浴室でのヒートショック。
衣類を脱ぐことで体温が下がり血管が収縮し(血圧が上がる)、湯船に浸かることで体温が上がり血管が拡張する(血圧が下がる)ため、急激な血圧の変化が起こります。
このような血圧の大きな変化が心臓に負担をかけ、心筋梗塞を引き起こします。
ヒートショックを防ぐには、家の中の温度差をなるべく減らすことです。
脱衣所やトイレに簡易ヒーターなどの暖房器具を置き、急激な温度変化を避けることもオススメ。
理由②冬の最低室内温度は18℃
WHOの「住宅と健康に関するガイドライン」(2018年発表)では、「冬の最低室内温度は18度」と勧告されています。
しかも小児や高齢者の場合は、18℃よりも更に暖かくする必要があるとされています。
室内が18℃を切ると、呼吸器系疾患のリスクが上昇。
16℃を切ると、感染症のリスクが高まるという報告もあるため、室温は甘く見てはいけません。
エアコンやヒーターのように部屋全体を暖める暖房器具であれば、部屋全体の室温管理がしやすいです。
また、こたつのように一部の空間だけを暖める暖房器具の場合は、エアコンなどを上手く併用して室内の温度を管理するようにしましょう。
いかがでしたか?
年末年始の健康づくりに、ぜひ参考にしてみてください。
トキワ薬局では、健やかな生活をサポートできるよう、健康情報を発信したり、お客様へ健康に関する適切なアドバイスを行っております。
体の不調に関する悩み、漢方などに関してお困りの際は、一度当薬局へお越しください。
なお当薬局の健康食品は、薬剤師が吟味して取り揃えておりますので、いつでもご相談くださいませ。
当薬局では、新型コロナに関連した抗原定性検査を実施しております。
詳細はコチラをご覧いただき、お電話や店頭にてお問い合わせください。
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