湯河原の「くすりと健康相談薬局」トキワ薬局のHPをご覧いただきまして、ありがとうございます。
立春が過ぎましたが、やはりまだ寒さを感じる日が多いですね。
前回ご紹介した入浴方法で、ぜひ温かい入浴時間をお過ごしください。
さて今回は「温泉療法」と「入浴剤」についてご紹介いたします。
温泉が健康に良いというイメージを持つ方もいらっしゃると思いますが、医学的にもその効果は証明済み。
温泉を使った医療法「温泉療法」や、手軽かつ効果的に楽しめる「入浴剤」の選び方を自身の健康促進にお役立てください。
◎温泉がもたらす健康への影響と入浴剤の効果をご紹介!-湯河原のトキワ薬局-
▼温泉療法とは
ドイツ温泉協会により定められた概念では、「地価の天然産物である温泉水、天然ガスや泥状物質などのほか、温泉地の気候要素(自然環境全般)も含めて医療や保養に利用すること」が一般的に受け入れられており、ヨーロッパ諸国では古代から医療に取り入れられています。
温泉療法は狭義の温泉療法として①温熱作用、②浮力・水圧・粘性抵抗のような物理作用、③含有物質による化学・薬理作用、④飲むことによる飲泉のような直接作用と刺激に対する生体反応効果などの間接作用があります。
①や②の一部は自宅での入浴でもある程度得られますが、③④は温泉独特の作用です。
(自宅での入浴で得られる効果については、以下のコラムをご覧ください。
2023.1.25◎冬の入浴にご注意!安全で快適なバスタイムを楽しむには?)
さらに海洋・森林・地形などの環境による要因や病院や施設で行われる運動・食事・物理療法などが複合的に加わり、広義の温泉療法を形成しています。
※飲泉…温泉に含まれるミネラル分を体内に直接取り込むことで、胃腸の働きを高めたりすると知られている。ただし、温泉水には体内で害となる成分が含まれている場合もあるため、許可された飲泉所でのみ飲泉するよう注意しましょう。
★温泉療法は治療目的以外にも利用されている
温泉療法は以下の2種類に分けられており、治療目的だけでなく、健康づくりにも有効です。
「温活ウェルネス」で温泉を利用する際、持病や怪我などがある方は、医師に相談したり温泉施設備え付けの「温泉分析書」で、温泉の特性や健康への影響を確認しましょう。
★温泉療法は入浴だけではない
温泉療法は温泉への入浴だけでなく、運動や食生活の改善、理学療法などを組み合わせて行います。
入浴だけでもリラックス効果などを楽しめますが、組み合わせることで自律神経や内臓などへ適切な刺激を複合的に与え、本来体が持っている機能を回復させる手助けを行います。
「セルフメディケーション」(自分で病気を予防するなどして健康づくりに取り組むこと)が必要不可欠になっている現代に、食事や運動などと一緒に取り入れることで、楽しく取り組みやすい療法の1つになるのではないでしょうか。
温泉療法は、「風呂好き」の日本人に合った療法とも言えるでしょう。
セルフメディケーションについては、以下の記事をご覧ください。
2022.12.27 ◎年末年始の感染対策や常備薬のチェックは済んでいますか?冬を健康的に過ごすために②
▼「温泉」とはどんなもの?
温泉は、温泉法によって以下のいずれかを満たすことが定義となっています。
・源泉の温度が25℃以上である
・地中から湧き出る水、水蒸気、その他のガスで、定められた規定量以上の化学成分を含むもの
さらに、日本の温泉の泉質(特徴や効能)は10種類に分かれています。
ただし多くの温泉では、主成分だけでなく副成分として他の泉質の成分が含まれているため、単一の効果ではない場合もあります。
・単純温泉…日本で一番多く、効能も様々なものが多い。(自律神経、うつ病、冷え性、不眠症など)
・塩化物泉…塩分を含んでおり、保温効果が高い。(切り傷、冷え性、乾燥肌など)
・炭酸水素塩泉…発泡性がありアルカリ性。肌の角質を軟化させ滑らかにする。(乾燥肌など)
・硫酸塩泉…保温効果が高く、傷の治癒を早める。(切り傷、冷え性など)
・二酸化炭素泉…血管拡張が高く血圧が下がりやすい。低温だが保温効果は高い。(冷え性、切り傷など)
・含鉄泉…鉄を含み刺激がある。(疲労回復など)
・酸性泉…強い刺激があり、慢性的な皮膚病の治療などに用いられる。(アトピー性皮膚炎など)
・含よう素泉…よう素を含んでおり、飲泉でコレステロールの低下効果。ただし甲状腺機能亢進症の方は飲泉不可。
・硫黄泉…特有の匂いがある他、殺菌作用や血管拡張効果もある。(慢性湿疹、アトピー性皮膚炎)
・放射能泉…微量の放射線を含んでいるが、入浴後は排出される。「ラドン温泉」や「ラジウム泉」とも呼ばれる。(健康増進、疲労回復など)
ただし、温泉は天然の産物です。
天候・気温など、その日の条件によって温度や効能が多少変化します。
▼湯河原温泉の泉質と効能は?
湯河原にお住まいの方には馴染み深い湯河原温泉。
湯河原温泉の泉質は弱アルカリ性のため、不要な角質を落としてくれる「美肌の湯」としての効果も期待できる温泉!
さらに塩化物塩泉と硫酸化塩泉が配合されているため、湯冷めしにくい・保湿効果なども加わってきます。
効能を知ると、また違った楽しみ方もできるはず。
まだまだ寒い日が続きますので、ぜひ湯河原温泉にもお出かけください。
なお、より詳しい内容は湯河原町公式HPをご覧くださいませ。
▼自宅のお風呂で手軽に温泉気分!入浴剤を効果的に使ってみよう
毎日温泉に入浴できれば良いですが、最寄りに温泉がなかったり、入泉料も多く必要になるのが…という方には、温泉の成分をもとに作られた入浴剤をオススメします!
遠くへ足を運ばずとも、目的の効能を持った温泉成分が含まれている入浴剤を使えば、手軽に効能を楽しめます。
本物の温泉に比べ広さや泉質の濃さなど、劣る部分はありますが1人でゆっくり楽しみたい方にも良いですね。
製品の主成分はパッケージ裏などの成分表に記載がありますので、購入や使用の際は一度確認してみましょう。
以下では、主成分別の効果を簡単に紹介いたします。
・炭酸ガス系の入浴剤(単純温泉、二酸化炭素泉、炭酸水素塩泉など)
主成分…炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、コハク酸、フマル酸、リンゴ酸等
主な効果…新陳代謝の促進、疲労の軽減、温まりやすくなる など
・無機塩類系の入浴剤(塩化物泉、炭酸水素塩泉、硫酸塩泉など)
主成分…硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、塩化ナトリウムなど
主な効果…湯冷めしにくくなる、あかぎれやひびわれの予防(硫酸ナトリウム)、皮膚の清浄効果を高める(炭酸水素ナトリウム) など
・スキンケア系の入浴剤
主成分…セラミド、米胚芽油、スクワラン、ホホバ油、植物エキス など
主な効果…肌の保湿
乾燥肌やカサつきなどの軽減なら、スキンケア系の入浴剤がオススメ!
乾燥した冬の入浴は、角層部から水分が失われやすくなります。
そんな時はスキンケア系の入浴剤を使用して、角層からの水分流出を軽減してあげましょう。
★生薬入りの入浴剤で薬湯を楽しむ!
入浴剤の中でも、温泉に負けない効果を得やすいのが「薬湯」です。
薬湯は銭湯でも楽しめますが、生薬入りの入浴剤を使えば自宅でも体験可能。
生薬入りの入浴剤で作る薬湯は、温泉を手軽に楽しみたいと思う方にはオススメです!
薬用植物系の入浴剤は、生薬をそのまま刻んだものや、エキスを取り出して他の成分と組み合わせるなど種類は様々。
複数の効能が含まれているものもあり、思わぬ嬉しい効能を感じられる場合もあります。
主成分…センキュウ、トウキ、ボウフウ、チンピ、カミツレ、ハッカ葉などの生薬
主な効果…血行促進、リラックスなど
また生薬入りの入浴剤は、植物由来の香りも特徴です。
この香りによるアロマ効果は、リラックス・自律神経のバランスを整える・質の高い睡眠などをサポートしてくれます。
肌の乾燥が気になる方は、精油が配合されているものを選ぶことをおすすめします。
なお配合されている生薬によって効果が異なるため、生薬の種類や効果などの詳しい情報は薬剤師などに確認すると良いでしょう。
当薬局では薬剤師によるご相談も承っておりますので、お気軽にお声掛けくださいませ。
入浴剤を効果的に選び、充実した入浴時間を過ごしてみてはいかがでしょうか?
トキワ薬局では、健やかな生活をサポートできるよう、健康情報を発信したり、お客様へ健康に関する適切なアドバイスを行っております。
体の不調に関する悩み、漢方などに関してお困りの際は、一度当薬局へお越しください。
なお当薬局の健康食品は、薬剤師が吟味して取り揃えておりますので、いつでもご相談くださいませ。
当薬局では、新型コロナに関連した抗原定性検査を実施しております。
詳細はコチラをご覧いただき、お電話や店頭にてお問い合わせください。
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