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大型連休も始まり、家でゆっくりお酒を楽しまれる方もいらっしゃると思います。
日本人にも馴染み深いお酒。
ある調査では、成人の約6割が飲酒の習慣を持っているとされています。
しかしその6割の中で、「自身の健康リスクに配慮した適量」を知っている人は、なんと2割程度。
残りの8割の中には、飲み過ぎや健康へ大きな影響を及ぼすような「多量飲酒」をしている方がいると考えられます。
楽しい時間や交流のツールにもなる一方で、生活習慣病や肝硬変など、様々な病気の原因につながるアルコール。
今回は、そんな「アルコール」の健康情報をお伝えいたします。
◎アルコールを健康的に楽しむために①適量や健康リスクをご存知ですか?-湯河原のトキワ薬局-
▼酔っ払うとは?
よく「お酒を飲んで酔っ払ってしまった」と話すことがあると思います。
「酔う」とは血中に溶け込んだアルコールが脳に運ばれ、脳が麻痺すること。
どの程度酔っているかは、脳内のアルコール濃度を測ればいいのですが、実際には脳内のアルコール濃度は測れないため、血中アルコール濃度で測定します。
なお「酔っ払った状態」には、主に6つのステージがあります。
適度な状態で飲酒を止めないと、最悪なケースの場合飲酒で死に至ることも……。
健康的に楽しく飲めている状態は「ほろ酔い期」まで。
アルコール量が増えるに従って、脳の麻痺状態が広がっていきます。
脳が麻痺すると、知覚や運動能力の低下→記憶能力や認知機能の低下→呼吸困難や死の危険性の高まりに繋がっていくのです。
飲酒は、「ほろ酔い期」で止めておくのが良いでしょう。
時には体の状態や気分なども考慮して、酒量を抑えめにするなどして調整することも大切です。
こちらも酔いの状態には個人差がありますので、あくまで目安としてください。
▼アルコールの適正量は性別や体格などで異なる
まずは、ご自身の1日あたりのアルコール適正量を知っておくことが大切です。
ただし適正量は、年齢・性別・体重・アルコール分解能力などによって異なるため、あくまで目安となります。
適正量の飲酒をしたときに、酔っ払ってしまったり体調が悪くなるといった方は、目安の適正量より少ない量が適正です。
厚生労働省の国民健康づくり運動「健康日本21」では、「節度ある適度な飲酒量」を以下のように定めています。
一般的に女性は男性に比べて、アルコール分解速度が遅く、臓器障害を起こしやすいとされているため、20g摂取すると飲みすぎとも言えるでしょう。
また、注意したいのが高齢者の飲酒。
高齢になるとアルコール分解能力は衰えますが、若い頃からの飲酒習慣が抜けず飲酒量を減らせなかったり、社会からの繋がりが希薄になったことで飲酒量が増えるなどという方も多いため、高齢者のアルコール依存症は増加傾向にあります。
服薬をしていたり、飲酒量を忘れてしまうといった場合もありますので、高齢者の飲酒は周りの家族などが配慮することも大切です。
★具体的なアルコール量や計算方法
以下は、純アルコール約20gに相当する酒量です。
お酒好きな方には、予想以上に少なく感じるのではないでしょうか?
なお、市販品には栄養成分表示欄に、純アルコール量の記載がある場合もあります。
購入や飲酒の際には、こちらを参考にしても良いでしょう。
(左側:アルコール度数3%の缶チューハイ 右側:アルコール度数7%のハイボール)
純アルコール量は、自身で計算して割り出すこともできます。
いつものお酒はもちろん、ウイスキーなどのボトルに入ったアルコールの場合の計算に便利です。
例えば、上記画像の度数7%のハイボールなら…
350(ml)×7%/100×0.8=19.6(g)
となり、表示されている純アルコール量と一致します。
ウイスキーなどコップに移して飲むアルコールは、飲酒量が把握しにくいため、特に節度を持って楽しむようにしましょう。
▼アルコールが及ぼす健康被害とは?
飲み過ぎなど不適切な飲酒は、生活習慣病や様々な臓器障害などのリスクを高めます。
また目に見えない症状として、睡眠障害、うつ病、自殺などとも関係しています。
その他、数え切れないほどのアルコールによる影響が分かっています。
・身体的影響…急性アルコール中毒、脳機能低下、肝臓・膵臓障害、性機能低下 など
・精神的影響…学習意欲低下、精神的成長や心理的発達の停止、性格の変化 など
・社会的影響…飲酒運転などの交通事故、浪費などの金銭問題、作業効率低下による職業問題 など
出典:日本医事新報4050号(2001年)より引用
昔から言われてきた「適度な飲酒は体にいい」というのも、間違いなく正しいとは言えないことが分かってきています。
タバコがガンに関係しているのは有名ですが、飲酒によるアルコール摂取もまた、ガンのリスクを高める行為であることを知っておきましょう。
★アルコールと上手く付き合うために
とはいえ、ストレス発散や付き合いの場面など、どうしても飲酒の機会がある方も多いはず。そんな方は、少しでも健康的にアルコールと付き合うために、以下の点を心がけてみてはいかがでしょうか。
①適量飲酒を守る
②休肝日を作る(2日連続が望ましい)
③空腹では飲まない
④寝酒しない
⑤強い酒は割って飲む
⑥一気飲み等、短時間での大量摂取をしない
また、言わずもがな未成年者の飲酒は厳禁です。
未成年が飲酒した場合、成人よりも大きな影響を及ぼすだけでなく、依存症のリスクも大きくなります。
コロナ禍における自宅飲みの増加から、若年層や女性のアルコール依存症も増えています。
アルコール依存症対策の一環として、上記に取り組んでみるのも良いでしょう。
次回は、「アルコール依存症」について詳しくお伝えしていきます。
トキワ薬局では、健やかな生活をサポートできるよう、健康情報を発信したり、お客様へ健康に関する適切なアドバイスを行っております。
体の不調に関する悩み、漢方などに関してお困りの際は、一度当薬局へお越しください。
なお当薬局の健康食品は、薬剤師が吟味して取り揃えておりますので、いつでもご相談くださいませ。
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