湯河原の「くすりと健康相談薬局」トキワ薬局のHPをご覧いただきまして、ありがとうございます。
猛暑日も観測され、いよいよ夏本番ですね。
当薬局のコラムでも夏バテ対策をご紹介してきましたが、今回は別の観点から体内の健康維持のサポートができるような情報をご紹介したいと思います。
今回のテーマは「ミトコンドリア」です。
学生時代になんとなく聞いたことや図を見たことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そんなミトコンドリアが、いま健康へのアプローチを考える上で注目されています。
初回である今記事では、「ミトコンドリアの働き」についてご紹介していきます。
いくつかのシリーズに分けてご紹介予定です。ぜひご覧ください。
◎いま注目のミトコンドリアをご紹介!健康維持に大きく影響する理由は?-湯河原のトキワ薬局-
▼ミトコンドリアとは?
ミトコンドリアとは、細胞1つ1つの中に存在する小さな器官です。
1つの細胞につき100〜2000個ほどのミトコンドリアが存在すると言われています。
引用 沢井製薬HP
ミトコンドリアは、細胞を動かすエネルギーの90%以上を生成しています。
細胞を動かすエネルギーは「ATP(アデノシン三リン酸)」と呼ばれています。
これは摂取したエネルギーを、ミトコンドリアが細胞に対して使いやすいようにエネルギー変換したものです。
つまり、ミトコンドリアがしっかり働きATPが生成されることで、細胞が役目を果たし、私達の生命活動が維持できるというわけです。
では、ミトコンドリアが具体的にどのような働きをしているかをご紹介します。
①筋肉を収縮させるエネルギーを作り出す
私達の体を動かすためには、筋肉の収縮エネルギーが不可欠です。
指を動かす、立ち上がる、息をする等…生きるために必要な筋肉への収縮エネルギーの大部分は、ミトコンドリアで作り出されています。
②脂肪の燃焼・糖の代謝の活発化
ミトコンドリアは、脂質・糖質の両方からエネルギーを作り出します。
特に脂質は、ミトコンドリアでしかエネルギー変換できないと言われています。
③アポトーシスの促進
ウイルスや細菌に感染し細胞が傷ついた場合、他の細胞に影響を与えないよう、不要な細胞を自滅させて(アポトーシス)体の健康状態を保ちます。
④免疫細胞を正常に保つ
私達がウイルスなどに感染した際、体の中にある防御機能を持った細胞が働き、ウイルスを撃退したり体外に排出したりします。
この流れの働きを「免疫」と呼び、免疫に対して働く細胞を「免疫細胞」と言います。
この「免疫細胞」が働くためのエネルギーを生成しているのも、もちろんミトコンドリア。
ミトコンドリアが働きエネルギーを生成することで、免疫細胞が正常に機能を果たせるというわけです。
またミトコンドリアは免疫全体のバランスを取る役割も果たしており、免疫細胞が暴走しないよう細胞を適度に抑制しています。
▼ミトコンドリアは加齢や生活習慣によって機能低下&減少する
ミトコンドリアは、加齢や生活習慣によって機能低下や減少が起こります。
おおよそ40歳ぐらいから機能低下や減少が始まり、太りやすくなったり疲れやすくなったりする状態にも関係していると言われています。
ミトコンドリアの機能低下や減少は、本来の機能を果たせず、不要な細胞をアポトーシスしにくくなります。
不要な古い細胞の中にいるミトコンドリアは、エネルギー生成の際に、老化や病気の原因となる「活性酸素」を出します。
ミトコンドリアがエネルギー(ATP)生成する際には、必ず活性酸素が発生します。
しかし、若くて新しいミトコンドリアが1%の活性酸素を出すのに対して、古いミトコンドリアは5%の活性酸素を出すと言われているのです。
▼ミトコンドリアの大敵である「悪い生活習慣」とは?
ミトコンドリアについて、加齢は仕方ないまでも、生活習慣はぜひ改善したいところですよね。
ここで言う「悪い生活習慣」は、運動不足や過食です。
・運動不足
運動不足になると、細胞内で使われないATPが溜まっていきます。
しばらくその状態が続くと、ミトコンドリアがATPのニーズが低い状態であることを覚え、ミトコンドリア自体の数が減少したり質が落ちていきます。
数が減少し質が落ち、やはり活性酸素が多く排出…といった流れになるわけです。
・過食
ミトコンドリアを作り出すタンパク質の一種は、適度な空腹状態で働く酵素によって活性化されます。
適度な空腹状態であることで、新しいミトコンドリアが生み出されていきます。
★ミトコンドリアには適度な運動とカロリー制限が有効
運動によってミトコンドリアの作り出すエネルギー(ATP)を消費
→カロリー制限により新しいミトコンドリアを作り出しアポトーシスを促進
→代謝が上がり、新しいミトコンドリアを多く保持する
というのが理想的です。
適度な食事や運動は、生活習慣病の予防にも役立つとともに、ミトコンドリアの働きにもいい影響を与えます。
カナダ・マクマスター大学の研究によると、日常的に運動習慣のある70歳の高齢者は、若者とミトコンドリアの機能がほとんど変わらなかったと報告されています。(PLoS One. 2010 May 24;5(5):e10778)
具体的には、「30〜45分程度の有酸素運動を週3回行う」程度がおおよそ理想的と言われています。
そのほか、タバコもミトコンドリアの大敵。
タバコに含まれる「シアン化カリウム」は、ミトコンドリアの活動を一時的に止め、活性酸素の排出量を増やします。
タバコはガンなどのリスクだけでなく、ミトコンドリアの働きを阻害し老化を高めるリスクもあるのです。
今回は、ミトコンドリアや、ミトコンドリアの働きを簡単にご紹介いたしました。
次回はミトコンドリアにまつわる活性化メリットや疾患、活性化させるための栄養素についてご紹介していく予定です。
細胞に欠かせないミトコンドリアですが、実はガン細胞にはミトコンドリアがある?ない?
その詳細は、次回の記事をお楽しみに!
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